2016年 7月 の投稿一覧

抜歯窩の治癒機転は1,2,34,5

抜歯窩の治癒を覚えましょう。
抜歯窩の治癒機転は「1,2,34,5週」とおぼえます。
まずは、4段階の名前とそれまでにかかる時間を、まずおさえる。
それから、血餅や肉芽組織、器質化、仮骨、リモデリングなど重要な言葉の定義をおさえる。

 

 

抜歯窩の治癒機転は「1,2,34,5週」

1週|血餅期=とりあえずフィブリンで2次止血。抜糸は1週後が目安。
2週|肉芽組織期=上皮が閉じる。マクロファージに血餅が食べられ、肉芽に器質化する(置き換わる)
3-4週|仮骨期=肉芽から新骨にだんだん置き換わっていく
5週〜|骨改造期=リモデリングで骨をより強く

 

治癒の要は残存歯根膜

歯周再生療法でも歯根膜の組織が、非常に重要な役割を果たしていますが、
こちらの抜歯窩の治癒においても、残存歯根膜が、治癒にとって非常に重要な足場となります。
残存歯根膜が、肉芽組織の足場となり、器質化が進んでいくので、
抜歯窩をキレイにしすぎるのも、治癒が遅くなり、
ドライソケット(すごく痛い、けど、腫れは少ない)などの、治癒不全に陥ってしまいます。

選定療養とは?、と参考書の話

今回はこの問題です。

国民医療費に含まれるのはどれか。1つ選べ。

a 定期検診
b 訪問診療
c 選定療養
d 予防接種
e 居宅療法管理指導

正答 b

 

答えは bです。正解する人が多いと思います。
ただ、国家試験の勉強の鉄則「他の選択肢についてすべて説明できるか」というのを確認していきましょう。

 

病気じゃないのは国民医療費に含まれない。

a 定期検診
d 予防接種

上の選択肢2つ、いずれも病気ではないので、医療保険に含まれません。
医療保険は病気の人のために使われるものです。
上記は基本的には健康な人が受けます。

でも、実際に健康診断に私たちはお金を払っていません。
市や県や税金で別途払ってくれています。だからタダで受けれたりするのです。
医療保険で集めたお金からは出していませんよ、ということで、
国民医療費には含まれないのです。

居宅療養管理指導は重要

eの居宅療養管理指導は介護保険で支払われます。
歯科医が訪問診療して、義歯の調整をしたとして、全く同じ作業でも、
その患者さんのいる場所などの条件によって、
「医療保険」として請求するのか、「介護保険」として請求するのか変わってきます。
特別養護老人ホームとかで義歯調整すれば、介護保険として請求しますが、
介護保険受けていない、比較的元気な老人の家で義歯調整すれば、医療保険として請求出さなければいけません。

 

選定療養?なんだっけ…

私は、最初にこの問題解いた時に「選定療養」がうまくイメージできませんでした。
どこかで聞いたことあるんだけど、それがどんなものかうまくヒトに説明できる状態ではありませんでした。
こういう項目を1つずつ理解して、なくしていくことが勉強の鉄則です。
そしてこれをなるだけ効率的に行うための方法を洗練しておく必要があります。

 

調べる方法はたくさんある。

  • 過去問集の解説を読む
  • ウェブで検索
  • 教科書を読む
  • 参考書を読む
  • 友達にきく
  • 先生に聞きに行く

 

調べる方法は、たくさんあると思います。簡単に上げただけでも上にあげたものがあります。
選定療法、調べましたが、僕は過去問集でもなんとなくもやっとしかわからず、
ウェブも時間がかかった割によくわからず、
教科書も堅苦しく書いてあってよくイメージつかめませんでした。
結局、参考書をひらいて、この説明を読んで一発で理解できました。

公衆衛生がみえる2016-2017 医療情報科学研究所 (編集) より抜粋

このイラストわかりやすいですよね。イラストと一緒に載っている説明文もわかりやすかったです。
選定療養は、簡単に言うと、
禁止されている「混合診療(保険治療と自費治療を一緒にやること)」を例外的に公式に認める制度です。
歯科でいえば、「金属床義歯」は「前歯部のセラミック」などが選定療法に入っています。
本当なら、混合診療がダメなので、金属床義歯つくるときは、
印象とるのや、個人トレー作るのも全部、自費で10割払わなければいけないんですが、
選定療養を使うと、保険の部分は、3割負担で良くて、
最後の金属床の材料費と技工分だけ上乗せで支払う形でいいですよ、という風になります。
これで高度な医療が受けやすくなりますよね。
なぜ、そもそも混合診療がだめなのか、という疑問も生まれてきます。
これはまた複雑なテーマですので、別の機会に解説しようと思います。
でもとにかく、現在のルールでは、医科も歯科も医療保険を使う以上、基本的には、医療保険で認められている方法でしか治療してはいけない決まりになっています。

 

その他の選定療法の項目

  • 時間外診療の上乗せ分
  • 大病院での未紹介患者の初診、上乗せ分
  • 180日を超える入院
  • 前歯部の材料差額(セラミックとか使える)
  • 小児う蝕治療後の継続管理

 

他には「評価療養」もある

そして、「選定療養」とならんで「評価療養」というのもあります。
「評価療養」というのは、簡単に言うと、
「今、先進医療でまた保険に追加できないけど、将来保険に導入できるかどうか」を
評価するための項目です。見込みのある先進医療のお試し期間みたいな。
先進医療にも、エセ科学的な効果ないものとか、
かなり有力だけどまだコストかかりすぎたり症例少なくて、わかんないものまで
様々にありますよね。
そのうち有力な先進医療を、将来、保険に加えるかどうか評価するために
自費ですが、混合診療でもって受けやすくしているものがそれにあたります。
これで成果がでる、とエビデンスが証明されれば、
晴れて、その治療法は保険診療で使用してよい治療法になります。

この「選定療養」「評価療養」の2つが、混合診療の壁を公式に超えさえてくれる、
国の助け舟になります。
「保険外併用療養費」という制度の名前が付けれられています。

 

参考書は効率が良い

ネットで検索しても、上記のような理解には達せれると思います。
ただネットではその検索する母集団が大きすぎて、いらない情報が沢山ひっかかります。
厚労省が出してる理解が難しい硬すぎる文章だったり、
一般のヒトが勝手に間違っていること書いてある文章だったり、
玉石混交で、選別に時間がかかるのと、探すのに時間がかかって、
効率が悪いです。
その都度、先生に聞きにいければそれが一番よいですが、
それも時間がかかります。
また、実践やニューテキの解説はかなり局所的な説明というか、
その前後の話やその背景の全体的な話が載っていません。
そして何より写真やイラストが少ないです。
わかいりやすいビジュアルのイメージは理解と知識の定着の上では非常に重要な要素です。

わからないときに、ぱっと開いてきちんと説明してもらえる本を
手元においておけることが時間の短縮=勉強の効率化に繋がります。
今回は、この1つの事柄だけですが、
これから勉強する上ででてくるわからない言葉、現象に対して
毎回、時間かかり効率悪くなると、それでどれだけの差がつくか簡単に想像できると思います。

 

お金で解決しましょう。

いま、知識が足りない、そして時間がない、そして、それほど頭が良くない。
こういう状況では、とりあえず目の前のこと一生懸命やるしか無いのですが、
ただがむしゃらに、実践とニューテキだけでやってても、
ライバルには負ける可能性が高くなると思います。
僕は、教科書をガシガシ読める頭を持っていないので、わかりやすい本を常に探し求めてきました。

乾燥機付きの洗濯機あったら、家事の効率があがって、
文明の利器が無い時よりも、暇な時間が増えるじゃないですか?
それで余暇を持て余しているが現代人というものです。
それと一緒で、国家試験的には、知識と時間は、お金で買えるんです。
もちろん、国立大学で超頭いい人たちは、わかりずらい教科書もガンガン読み進められて、
自分で頭のなかに正しいイメージを作っていくことができるでしょう。
もし、そうでない場合、お金で追いつくことも試してみるのも全然ありな話です。
だって、落ちてしまったら、予備校代200万かかるんですよ?
50万ぐらい参考書買いまくって、効率上げて受かるんだったら安くないですか?
図書館で参考書開きまくる、とか一度試してみるのも価値があるかもしれません。

 

参考書は全部読まなくていい

私は多分、数十冊ぐらいは、参考書かってますが、
結構読むものでも本の3割ぐらいしか読んでいません。
全部、最初から最後まで読んだものは数冊ぐらいでしょうか。
おそらくほとんどは、1割も読んでいません。
でも全然いいんです。
ある項目について、わかりやすい写真1枚、イラスト1枚がみられたら、
それで数千円ぶんの価値があったなーと思います。
それで知識になってくれるんだったら、全然安いと考えます。
だってそうですよね、国試に受かるための知識が素早く手に入るわけです。
しかもその知識は一生、歯科医として使っていけるものです。
ある先生は「1行でも読みたい箇所があったらその本を買うべきだ」といっていました。
確かにそうだなーと、それを聞いた時、強く頷いてしまいました。

良質な参考書あると、「あれなんだっけ?」というときに、
最速で、最良のわかりやすい説明を手に入れることができます。

実践の解説だけではダメなんです。
予備校の過去問用参考書は、「局所的で点的な知識」の形であるのに対して、
教科書や一般の参考書は「線的で、有機的な知識の複合体」として理解が深まります。
定着も深くなりますし、読んでいる間に重要なその周辺知識も頭に触れさせることになります。
国家試験、そういう部分が出題されるじゃないですか?
ヤマ中のヤマ、といわれる一軍知識の脇に控える二軍みたいな、ちょっと重要な項目。
本を開くということはそういう情報を強制的に浴びせられるということになります。
そういうところで差がつくと思います。
それでも、端から端まで読む必要はないんです。

 

衛生学お薦めの2冊

おそらく、衛生学、社会歯科関連でいうと皆さんは
医歯薬出版の「衛生学・公衆衛生学」「新予防歯科学」は持っていると思います。
読んでいてもわかりずらいと、個人的には感じました。
わかるところはわかりますが、説明下手なところは何言ってるかさっぱり頭に入ってきません。
そんな僕が、効率的にまとめているお薦めの2冊を紹介します。

 


一冊目は、医師国家試験用の衛生学の参考書です。
この「見える」シリーズは、医科系の科目ほとんど全部出されていて、
医学部生ならほとんどの人がお世話になっている人気シリーズです。
購入する人も多いので、それだけ予算が付いているのかわかりませんが、質が高いです。
特に、イラストやまとめがわかりやすいです。
歯科系の内容は確かにあまりないですが、
衛生学、社会歯科学の殆どは医科と共通しているので、かなりためになります。

 


DESの参考書なんですが、こちらもおすすめです。
辞書的につかえます。
歯科医師法ってどんなんだっけ?医療法って?というときにコンパクトにまとめてくれています。
過去にでたところの列挙ではなく、
予備校参考書にはめずらしく周辺のものも割と載っているので、結構重宝します。
これ読んで大きな理解を得た後に、詳細のわからないところを教科書読む流れが多いです。

 

ちょっと話がズレ過ぎてしまいました、、、今回は以上です。

 

歯の異常結節など

歯の異常結節などまとめました。
歯の解剖は、必修領域です。細かいところ、とにかく暗記物になってしまうのですが、僕は何度かイラストを書いて覚えるようにしています。
色など塗りながらわかりやすく自分で描くことで、頭への定着力があがります。
必修なので、ちょっとやりすぎな感じですが、少し深めに掘ってます。

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半調節性咬合器

半調節性咬合器で調整できるものは、何でしょうか?
矢状顆路角と平衡側の側方顆路角ですね。
さて、本当にベーシックな話なのですが、実際にどのように調整していくかイメージができますか?
今回はここのお話です。

 

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輸液について、と、勉強の話

「生理食塩水だけ輸液しているとアシドーシスになってしまうんですよ」

今回の問題作成委員、麻酔科では輸液が好きな先生がいるそうです。
歯科なので、輸液、全く馴染みがなく、射程圏外なんですが、
昨今の歯科国試の医科領域への浸潤傾向を鑑みるに少し恐くもあり、
一度きちんと押さえておこうと、うちでもまとまった授業してくれました。

講義で輸液の体系的な話をしている途中にぼそっと、
「生理食塩水だけ輸液しているとアシドーシスになってしまうんですよ」
と説明が入ったんです。どういうことなのか、よく理解できず、
講義後に質問しにいくもはぐらかされ、、、しかも

教授「アシドーシス防ぐために一緒に、乳酸のリンゲル液とかいれるんだよ」
私「え?アシドーシスなのにさらに酸性の乳酸いれるんすか?何ですか?」
教授「うーん」

医科の人なら、余裕で心得ている話のはずですが、
恥ずかしながら全然わからずに、モヤモヤしていたところ、、、

下の記事を読んで合点が行きました。
http://ameblo.jp/fentanist/entry-11752378619.html

以下、要点をまとめていきますね。

生理食塩水には重炭酸イオン入ってないので、どんどん薄まっていく

生食を大量に投与すると、重炭酸イオン(HCO3-)が薄まってしまいます。
重炭酸イオン濃度が低下することになるので、代謝性アシドーシスです。

確かに、生理食塩水だけだと、生体内の電解質のバランス崩れて、重炭酸イオン薄まっていきますよね。
この状況を示すのに「希釈性アシドーシス」という言葉もあるようです。なるほど。
しかし、、、
これを防ぐために乳酸のリンゲル液を加える。
アシドーシスを治したいのに、酸性の液体をいれるの?なぜに?
ちなみに「リンゲル=生食+K+Ca」で、NaCl以外の主要な生体の電解質をいい濃度で含んでいるやつです。

 

乳酸リンゲルがどうしてアシドーシスから救うのか

乳酸リンゲルが、なぜアシドーシス防げるかというと、生体内(肝臓)で代謝されて、重炭酸イオンができるから。

すごく、かいつまむと、乳酸(C3H6O3)は代謝されて、CO2とH2Oになる。
生食が沢山いれられている状態だと、HCO3-が足りない状態なので、

CO2 + H2O ⇔ HCO3-+ H+

の平衡式で右向きへの反応がふえるので、重炭酸イオンがゲットできる。
ということみたいです。

本当は重炭酸イオンリンゲル作りたかったけど、昔は難しすぎた

僕としては、話し聞いた時には、
「生食で重炭酸イオン薄まるんだったら、最初から重炭酸イオンのリンゲルを生食と一緒にいれればいいじゃん」
って思ったんですが、なんで乳酸の代謝なんて使う回りくどいやり方するのか。。。

単純に、重炭酸イオンの水溶液、安定したものを作るのが難しかったみたいです。
確かにどんどん重炭酸イオンから、二酸化炭素でてきてしまって、安定しなさそうです。
ということでしかたなたく、乳酸リンゲルとか、酢酸リンゲルとか、
有機酸を投入して、重炭酸イオンを得るという回りくどいやり方をしていたみたいです。

世界初の重炭酸イオンリンゲルは日本製

「ビカーボン」なんか聞いたことある。
口腔外科の手術に入った時、輸液の名前、必死にメモした記憶がある。
これ日本で開発されたらしいですよ。
難しいとされていた、重炭酸イオンを含むリンゲル液の開発に成功したのは日本でした。
すごいですねー。
値段も高いらしく、まだ安い乳酸や酢酸のリンゲルもよく使われているようです。

 

自分の感じた「なぜ」を追いかけていくことが、勉強の本質

今回の話は、多分歯科の国家試験に出題されないと思います。
まー、国試前の勉強では、どうでも良い知識といいますか。
でも、こういう話、僕は大好きです。
論理というか、筋が通っていて、ピースがきちんとハマるようで、単純に気持ちいいです。
ああ、なるほど、だから、そうなっているんだと。
こういう順路で理解すると、暗記せずとも覚えてしまうというか、
自然と、身体に血肉化されていきますよね。
私は基本的には、これまでの勉強は上記のような姿勢でやってきています。
うまくまとめられているテキストをとにかく覚える、みたいなことは勉強じゃねー!とさえ思っています。
自然に、そこに提示されているお話を追っかけて、理解しようと、筋道を考えていったら、
それなりの知識は自然と覚えている状態になるはずです。
定着も深いものになります。

その日に「どれだけ勉強をしたか」は何で測れるか。

私はその日に、どれだけ勉強したかを測るのは、
解いた問題集のページ集でも、読んだ参考書の数でも、机に向かった時間でも、覚えた項目の数でもなく、
「自ら出てきた疑問」と「考え、調べ、見出した答え」がどれだけあったか、が、勉強の量を示すものだと思います。
その場で答えがでない場合もあるので、本質的にはやはり、
「なぜこうなんだろう?」という疑問の数が、
勉強がきちんとできている指標として妥当なものであると考えています。

受験の直前の勉強ではこのようなスタイルは、向いてないかもしれません。
受験は関係なしに、生涯続けていく「勉強」というものがあるのなら、
このような姿勢がすごく本質的というか重要な気がしています。
国家試験でフルにこのモードで回せないのが、不毛な感じが強いのも事実です。

ちなみに、今回はネット上の情報だけで終わらせてしまっていますが、
本業の領域であれば、やはり正書も読んで体系的な部分も、一度頭を通過させてくとよりよいと思います。

エナメルタンパク質のゴロ、覚え方

 

エナメルタンパク質のゴロ、覚え方
「飴なめろ、静かになめろ、たっぷりなめろ」

 

  • アメロゲニン
  • エナメリン
  • シースリン(=アメロブラスチン)
  •  

  • エナメリン
  • タフトタンパク質
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    リーマーとファイルの記号

    リーマーとファイルの記号についてまとめました。

    1. リーマーは「ドリル」の「リ」! ドリルが回転するように突き進んでいく感じで覚えましょう。3つのうちで最も穿通性が高い、強力なやつです。リーマーは三角柱をねじって作られるので、記号は「△」です。臨床的には根管内の切削はより繊細に行いたいので、リーマーを使う人は減ってきていると思います。
    2. Hファイルは、Hなので「ピストン運動」ということで、上下運動する、というように覚えましょう。笑。あと、ピストン運動は穴に向かってするので、記号は「○」です。リーミング=回転運動すると、中折れするのでw、絶対にしてはいけません。根管内破折は恐ろしいです。挿入後はひたすらピストン運動で攻めましょう。
    3. Kファイルは、上の2つの融合したハイブリッドタイプな感じです。ピストン運動も、回転運動も大丈夫なように、後から開発されたんだと思います。記号は「□」です。

    リーマー、ファイルの規格

    今日はこの問題です。

    98B-41
    リーマー、ファイルのISO規格で正しいのはどれか。1つ選べ。

    a 40番のD1は0.40mmである
    b 刃部の長さは番号で異なる。
    c 刃部のテーパーは番号で異なる。
    d 先端の角度は30度である。
    e 45番の把柄部の色は黒である。

    正答 a

    昔はよく出ていましたが、最近はあまりでなくなった、リーマーファイルの規格。でも出るとしたら必修とかで出そうで怖いです。しっかり復讐しておきましょう。

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    手根骨の順番

    今回はこの問題です。

    109C-20手のX線写真を別に示す。考えられる年齢はどれか。1つ選べ。

    国試問題

    a 6ヶ月
    b 1歳
    c 3歳
    d 6歳
    e 9歳

    正答 c

    109回、必修で出された問題です。きちんと脇を固めておかないと危ないですね。今回で手根骨マスターになりましょう。必修はやりすぎなぐらいがちょうどよいと思います。

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    成長ピークの曲線のまとめ

    今日はこの問題です。

     

    成長のピーク_問題
    正答 c

    例えば、この問題で、「種子骨」ではなく、「橈骨骨端の癒合はいつか?」と問われたらいつになると思いますか。




    答えは eです。

    このあたりは「必修」で激アツなパートです。十分すぎるぐらい準備して、きちんと覚えましょう。成長のピークはうまくまとめないと暗記の量が増えるの、私は以下のようにまとめています。

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    プロドラッグのまとめ

    プロドラッグとは
    投与された形では薬理効果を持たないが、肝臓の初回通過効果で一度代謝された後に活性型になり薬効を持つようになるものです。
    プロドラッグというとロキソニン=胃腸障害防止!と短絡的に繋がりすぎて、つい他のものを忘れてしまいます。
    ここで歯科医師国家試験出題基準にあるプロドラッグを目的別にまとめておきます。
    目的がそれぞれ違うので、それをきちんとおさえておきましょう。

    1|NSAIDs|胃腸障害を防ぐ目的

    NSAIDsがpHの関係で、胃上皮内に留まり、COX-1(胃粘膜保護のPGE2の合成)を阻害するから。一度吸収されて、代謝された後に、薬効を示すように薬物に飾りを付けておく。

    • ロキソプロフェンナトリウム
    • アセメタシン(←インドメタシン)
    • アンピロキシカム(←ピロキシカム)
    • スリンタグ
    • フェンブフェン

     

    2|抗菌薬|腸管内で吸収しやすくする目的

    水溶性が高すぎて、腸管で吸収されづらいので、疎水性にして吸収しやすくする。
    特にβラクタム系は腎排泄が多く、むしろ膀胱の菌を殺すのにいいぐらい。

    • バカンピシリン=疎水性(←アンピシリン=水溶性)
    • アモキシシリン=疎水性(←アンピシリン=水溶性)

     

    3|抗腫瘍薬作用時間の延長・持続化する目的

    • 5-FUの半減期:10分
    • テガフールの半減期:7.5時間

    ちなみに5-FUはDNAの構成要素のウラシルの偽物です。ちょうどビタミンKの偽物がワルファリンで、それを使って、騙していたように、がん細胞がウラシルを使おうとするところに偽物の5-FUを出すことで、増殖を阻害するという目論見です。頭頸部のガンによく使われており、特に「テガフールギメラシル(5-FU代謝阻害)+オテラシル(副作用軽減)」の3剤混合した「TS-1」はよく臨床でも使われています。

    4|パーキンソン病治療薬|特定の臓器で作用させる目的

    • ドパミン:血液脳関門(BBB)を通過できない。
    • レボドパ:血液脳関門(BBB)を通過できる。

    脳内でレボドパからドパミンに代謝されて薬効を示す!

    抗菌薬の種類|濃度依存性、時間依存性

    濃度依存_時間依存_抗菌薬

    今回はこの問題です。

    105C-42
    濃度依存性抗菌薬はどれか。2つ選べ。
    a セフェム系
    b カルバペネム系
    c ニューキノロン系
    d グリコペプチド系
    e アミノグリコシド系

    正答 c, e

    これは以下の図の様に考えるとすごくわかりやすいです。

    濃度依存_時間依存_抗菌薬

    濃度依存_時間依存_抗菌薬

     

     

    「の」依存性=濃度依存性

    なんてすばらしい覚え方なんでしょう。一瞬でこれの問題を解くことができるようになります。PK/PD理論は、AUCとかMICとかきちんとやっていくとわかるけど、結局覚えるしかないじゃん!みたいなところに行き着いてしまいました。割りきって簡単な覚え方を紹介しますね。

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    唾液の分泌

    唾液分泌

    唾液の大きな物語

    唾液の成分やら分泌量やら、いろいろ暗記系になってしまいますが、大きな原則を知っておくと記憶する量を減らせます。物語にすることで、流れで勝手にでてくるようになります。
    その大原則とは、、、

    「唾液を分泌するときに、味物質を沢山溶かせるよう、サラサラな液体になるよう、唾液内のイオンを調整している」

    原唾液=等張性 → 唾液(低張性)

    ということです。

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    わかりやすい歯科用レーザー

    歯科用レーザー

    歯科用レーザー、わかりずらいですよね。今回はこの問題です。

    106C-91
    Er:YAGレーザーの特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。

    a 熱の影響が大きい。
    b 組織深部に到達する。
    c 固体レーザーである。
    d 波長は可聴域にある。
    e 水への吸収率が高い。

    正答 c,e

    Er:YAGはエルビウムヤグと呼びますが、まったく馴染みがなく、なかなかイメージをもてません。他にもCO2レーザーや半導体レーザー、アルゴンガスレーザーなど、いろんな種類がでてきて、それぞれを大づかみに理解するのが難しい感じになっています。以下のように考えるとわかりやすいと思います。

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    接着性ブリッジと歯周組織

    今回はこの問題です。

    109A-100
    製作した補綴装置の写真を別に示す。
    前装冠ブリッジと比較した本装置の利点はどれか。2つ選べ

    スクリーンショット 2016-07-01 5.48.31

    a 審美性に優れる
    b 適用範囲が広い
    c 歯質削除料が少ない
    d 動揺した支台歯に適する
    e 歯周組織への影響が少ない。

    正答 c,e

     

    接着性ブリッジに関する問題が最近の国家試験ですごく増えています。舌側にしか形成しないので、審美性がよい!に引っかかって、間違ってしまいました。たしかに、接合部分、金属が見えていて、それほど審美性がよいとは言えません。
    審美性以上に、接着性ブリッジは歯周組織への悪影響が少ないことが利点としてあげられます。でも、接着性ブリッジと歯周組織はどんなふうにつながっているか説明できるでしょうか。

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    ターミナルプレーン、近心階段と遠心階段の覚え方

    近親階段型、遠心階段型

    今回はターミナルプレーン、近心階段と遠心階段の覚え方です。

    ターミナルプレーンは、簡単に言うと、
    第二乳臼歯=Eの遠心面が上下、どっちにずれているか、ということです。

    その後、6番の萌出の誘導に大きく関わるので、小児の口腔内の重要な所見です。

    いつも、近心階段と遠心階段、どっちがどっちか忘れてしましますが、この絵がわかりやすいと思います。
    本物の階段を想像することで、こんがらがることがなくなりました。

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    下顎頭骨折の治り方

    今回はこの問題です。

    106A-91
    両側関節突起骨折において保存療法と比較した外科療法の特徴はどれか。2つ選べ。

    a 関節痛が改善する
    b 感染リスクが低い
    c 顎間固定期間が短い
    d 偏位骨片を整復できる
    e 開口訓練の必要がない

    正答 c, d

     

    関節突起骨折の治療法には2種類あります。
    1.保存療法(顎間固定)
    2.外科療法(観血的整復固定術)

    jawFracture2

    関節突起の根本の方で折れている、下顎頚部骨折であれば、2.外科療法をすることがありますが、関節突起の頭の方(下顎頭骨折)であれば、ほぼ確実に1.保存療法が選択されます。
    また、どちらも、最後に、開口訓練は必要です。

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    口唇裂口蓋裂について

     

    口唇裂口蓋裂の発生頻度

     

    1/500(0.2%)

     

    性差

    • 裂(男1:女1)
    • 口蓋裂(男2:女3)
    • 唇顎口蓋裂(男3:女2)

     

    治療と手術の時期

    0才〜 Hotz床
    0.5才 口唇形成術(三角弁法など)
    1.5才 口蓋形成術(Push Back法など)
    9才  犬歯部への骨移植
    18才  顎矯正手術(SSRO、LeFort1型など)

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