衛生

第一種過誤と第二種過誤の成り立ち

今日はこの問題です。

107C-44

研究を行ったサンプルにおいて、 2 群間の差を統計的に検定した結果と母集団に おける真理との関係を表に示す。

スクリーンショット 2017 01 18 19 58 21

第 1 種の過誤はどれか。 1 つ選べ。

  1. アとエ
  2. イとウ

 

正答 イ

 

「第一種過誤」「第二種過誤」の考え方

  • 帰無仮説を立てて統計の判定するとき、ミスが2つある
  •  1.帰無仮説を棄却できた=差があると判定されたが、実際には差がなかったミス =表のイ
  • 2.帰無仮説を棄却できなかった=差がないと判定されたが、実際には差があるミス =表のウ
  • 研究者は普通「差がある」ことを目指して研究しているので、「1」のミスを犯しやすい 
  • よって、無理やり差があるように判定してしまうミスを「第一種過誤」とした。
  •  本当は差があるのに、差を見いだせなかったミスは「第二種過誤」で、実際はあまり起こらない。
 
 

全然違いますが例え話

これは統計の話で、この例え話は全然当てはまらないのですが、STAP細胞がある、として証明しようとして、普通の実験データをいいように解釈したり、実験操作をついうっかり差が出るような感じにしてしまって、「STAP現象は存在する!」という発表をしてしまうことが、どこかこの「第一種過誤」と類比的に思えてなりません。一生懸命に取り組むとトランス状態になって、客観的な視点を失うことは誰にでもあることだと思います。
 
 

「あわてんぼうのα、ぼんやりβ」

ネット上で、このような覚え方を見つけました。「第一種過誤」を「αエラー」ともいうのですが、「α」をあわてんぼうの「あ」とかけて、あわてんぼうで、本当はない、2集団の差異をあるように判定してしまう。という論理です。

一方「第二種過誤」は「βエラー」ともいいますが、「ベーター」をぼんやりとかけて、ぼんやりのβとしています。こちらも、ぼんやりしていて、本当はあるはずの貴重な2集団の差異!を見逃してしまう様をいい現しています。秀逸な覚え方だと思いました。

  • 第一種の過誤:αエラーとも言う。有意差がないのに、あるとしてしまう過誤。
  • 第二種の過誤:βエラーとも言う。有意差があるのに、ないとしてしまう過誤。

αエラ―は、あわてて有意差がないのに、あると判定してしまうこと。
βエラーは、逆に有意差があるのに、ぼんやりしていて見逃してしまうこと。

 

歯科医師国家試験の統計学

歯科医師国家試験では正直、本当にあっさりしか統計的な知識を問われません。上記の第一種過誤と第二種過誤は結局削除になってしまいましたし、実績としては、

  • 平均値、中央値、最頻値、標準偏差、累積度数分布などの基本用語
  • 標本の抽出の仕方
  • t検定
  • F検定
  • カイ二乗検定
ぐらいしか問われていません。しかも計算する必要もなく、いつ、どのような判定をしたいときにどの検定を使うのか、というのを覚えていればよいだけです。

 

帰無仮説と対立仮説

あとは、すごく基本的な用語「帰無仮説」と「対立仮説」ぐらいはおさせておきたいです。つまり、統計的にここに差がある!って判定をしたい、証明したいときには、思っているのとは逆の「帰無仮説」をたて、それが確率的にありえないから、「対立仮説」=思っている通りの結果が正しい、という風に証明する。のが作法になってします。同じである!というのを否定する、方が、違います!と証明するよりも楽なんです。

なので、「帰無仮説を棄却」は予想が当たって、嬉しいことです。多くの場合は。

確率的に、あり得ない、というのは有意水準を5%や1%でとります。つまり、A小学校=フッ化物洗口ありの生徒のう蝕増加数とB小学校=フッ素なしのう蝕増加数に差がない!と計算してみて、それが5%でしかなりたたない。と証明すると、それは差があるんじゃない?ということになります。だって20回に1回しか差がない!というふうに結果がでないんだから。

 

おえておくべき検定法

1.t検定

  • 母平均の差の検定。
  • 2集団の平均値が同じくらいかどうか。
  • DMFT指数(1人平均う蝕数)が地域間でさがあるか、など

 

2.F検定

  • 2つの母分散が等しいかどうか
  • 2つの集団のばらつき具合が同じくらいかどうか
  • 分散!とくればF検定!と覚えましょう

 

3.χ2検定(カイ二乗検定)

  • A|独立性の検定
  • B|適合度の検定=期待値が実際の値と適合しているか

を確かめる時に使います。

2変数についてのクロス集計表(2✕2の表)に基づき、2変数間に関連があるのかどうかを検定します。薬を飲んだ、飲まない、と副作用がでた、でない、の表を作って、そこに差があるのかどうか、関係を調べたりします。

 

今回は以上です。

 

 

統計学おすすめの本

完全独習 統計学入門  小島 寛之 ★★★

統計学は大学院行く人は早くから基本的なところは理解しておいたほうがよいです。実験では必ずと行っていいほど使います。実験のデザインやそもそもの発想のところにも関わってくるので、興味のある人は勉強しましょう。こちらは非常にわかりやすく、本当に1人で勉強できる感じでした。

 

 

マンガでわかる統計学 高橋 信 ★★☆

統計学を専門としてない人で、一般人とか経営者として、教養の範疇で統計を知りたい人向け。大学・大学院レベルの教養としてもよいでしょう。大学院で専門にやる人には足りないと思います。

漫画でわかりやすく解説してあります。凄くイメージしやすいです!歯科医師国家試験でも問われる統計の基本的な内容を丸暗記してしまっていて、イメージだけでもつかめるようになりたい!という人にもぴったりです!

 

 

 

 

 

流れを知るとわかりやすい!人口ピラミッドの基本5型

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人口動態調査
  • 毎年、全数調査(市役所に出す「◯◯届」とかを集計している??)
  • 5項目
  • 出生死亡・死産
  • 婚姻離婚
  • —合計特殊出生率15-49歳のみ)=出生数/女子人口=1.42(2.1以下で人口減少)
  • —総再生産率(15-49歳のみ)=女児出生数/女子人口=0.7(1.0以下で人口減少)
  • —純再生産率(15-49歳のみ)=「総再生産率」に母と同じ年齢になる前に死ぬ女児を考慮
  • 死因統計とかPMIとか平均寿命とかのグラフつくる
日本の出産事情(平成26年)
・合計特殊出生率:1.42(15〜49歳の女性)
・年間出生数:100万人
出生した年齢階級で多い:[30〜34歳]→[25〜39歳]→[35〜39歳]
(晩婚化、焦って子供産んでる)
年齢区分まとめ
 
・合計特殊出生率:15〜49歳の女性|平成26年=1.42
・生産年齢人口:15〜65歳未満
・介護保険の被保険者:40歳以上
介護保険の第2号:40〜64歳の特定疾患、第1号65歳〜
・特定健康診査:40〜74歳、後期高齢者医療〜75歳以上

【衛生学・口腔保健学・社会歯科学】おすすめの本

1.公衆衛生がみえる ★★★

医科では有名な「病気がみえる」シリーズの「公衆衛生」の本です。医科系の本は、全国で勉強している人の数も関わっている人も多いので、参考書なども質の高いものが多いです。公衆衛生、衛生学分野ではおそらくもっとも多くの学生によまれている本の1つでしょう。社会保障、医療保険、介護保険、感染症、食品系、疫学、医療法、健康増進法、廃棄物、環境問題、すべてこの一冊で片がつくと思います!

何より図やイラストがわかりやすいです。社会保障制度や国家予算、介護制度など結構覚えること多く、複雑で頭がこんがらがってしまうところこの本では、図や割りきった説明でとりあえずの要点を理解することが出来ます。一から読み進めるのではなく「あれってどんな法律だっけ?」みたいな時に辞書的に開いて使っています。

まずこの本にのっているものはこちらで勉強して、歯科系に特化した口腔清掃指標だったり、フッ化物だったりは載っていないので、そのあたりは授業プリントや教科書で補って使っています。

2.「加藤の国試合格ノート 3.衛生」★★★

昔「衛生の達人」として販売されていたものです。加藤先生が麻布デンタルスクールに移ったタイミングで、麻布のテキストとして販売されるようになりました。加藤先生の本のシリーズは4冊あるのですが、こちらの衛生がバイブル的で秀逸です。
毎年すぐに売り切れてしまうので、まずは予約注文が始まったら予約をかけておきましょう。衛生学や口腔保健まわりは法律や社会情勢の変化とともに毎年覚える内容が変わってきます。常に最新のものを手元において参照するようにする必要があります。

http://www.azabu-dental.co.jp/category/NOTE/

高齢者医療確保法の意外な事業

1.
医療費適正化計画
高齢者に医療費がかかるので、「介護と医療の」あるいは、「予防事業と治療の」かぶっているところとかを適正化してより無駄のない形にするための計画。医療法、健康増進法、介護保険法の3つに横断的にテコ入れしていく。 

  • 医療費適正化基本指針全国医療費適正化計画 by 厚生労働大臣|5年ごと
  • 都道府県医療費適正化計画 by 都道府県|5年ごと

 

2.
特定健康診査等実施計画(特定健康診査+特定保健指導)

  • 特定健康診査等基本指針 by 厚生労働大臣
  • 特定健康診査等実施計画 by 保険者|5年ごと

 

3.
75歳以上でも特定健康診査的なものがあります!

  • 40〜74歳:特定健康診査 + 特定保健指導
  • 75歳以上:後期高齢者医療健康診査!(腹囲項目ないだけで、検査項目などは、特定健康診査と全部同じ)

食事摂取基準(2015年)覚えやすい!まとめ・ゴロ

食事摂取基準の問題がエグい

難問化を極めてきている歯科医師国家試験ですが、その中でも食事摂取基準の問題が近年ますますエグさを増しております。今回は皆さん苦戦する食事摂取基準の暗記系のものをまるごとやっつけてやろうと思って、自分なりの覚え方を書いてみようと思います。まずは以下の問題を解いてみて下さい。この記事は食事摂取基準(2015年)に準拠して書いています。

109A-50改 食事摂取基準(2010年)で耐用上限量の摂取量が定められているのはどれか。1つ選べ。

a  脂肪 b 炭水化物 c カルシウム d たんぱく質 e ビタミンK 正答 c

暗記の量が半端ない!

上記のような問題が近年増えているので、予備校の模試でもバンバンそのアタリつついてきます。「え?つまり下の表を完全に暗記しろってことなの?」というすごい状況になっています。栄養士の国家試験ならわかるんですけど、歯科医師の国家試験に必要なのだろうか、、、ただ、出題されてしまうのでどうにか覚えなくてはいけません。ネットで探してみましたがところどころいいゴロは落ちているものの、まとまったものは無かったのでここでまとめてみようと思います。

まずはこのグラフを覚える(栄養素に関する各指標の概念図)

上記のグラフを覚えなければいけません。つまり、以下の図でabcdが何に当たるのか、そらで答えられなければなりません。

「1.推定平均必要量」と「4.耐用上限量」は覚えやすい

この2つは言葉の意味からグラフの位置を導き出せるので楽です。「推定平均必要量」について、aはグラフで0.5のところ、平均の50%なので「推定平均必要量」だと導けます。「耐用上限量」について、dはもうぎりぎり一杯のところにいるから、「耐用上限量」だとわかります。名前から位置が判断しづらいのは「推奨量」「目安量」の2つです。この2つを死ぬ気で覚えましょう。

「2.推奨量」と「3.目安量」を気合い入れて覚える!!

この2つは、文字からグラフの位置を判断できません。ということで気合い入れて覚えるやつです。「推奨量」は、98%の人が足りているというところなので b です。cが「目安量」なのですが、実はcの位置ではなく、目安量は科学的根拠が出せずにいるので適当に定めている量、目安の量ということで、cのあたりになってればいいなーっていう置き方です。このアバウトな感じが目安なんだなってこともおさえておきましょう。

「5.目標量」だけグラフにはない。

栄養素の5つの指標のうち、目標量だけはグラフに書き表されていません。目標量は「生活習慣病」対策の値で特殊なものだからです。「生活習慣病の予防が目標です」と覚えましょう。これは後でもでてきます。

そして、食事摂取基準の本丸、各指標で定められている項目を覚えるの段、、、、下の図をどう料理して覚えるか、です。

1.推定平均必要量

50%の人が必要量を満たす量です。3大栄養素でみると、タンパク質は設定されているのに炭水化物も脂質も設定されていませんね。そりゃそうですよね、糖質制限ダイエットが登場するぐらい、米とりすぎですからね。あとお肉も食べ過ぎです。なので、これぐらいは取ってくださいね、の指定には入ってこないんです! それでも、上の表をみてみると分かるように、3大栄養素以外は、多くの項目が設定されています。設定されていないものが少ない。ということで、設定されていないものでゴロを作って覚えましょう。

設定のない!項目: 「平均もない!短小デックでパンツビオーン、カリ真っ黒」

  • 炭水化物(食物繊維含む)
  • 脂質(飽和脂肪酸、n-3,n-6系脂肪酸含む)
  • ビタミンD, E, K
  • パントテン酸
  • ビオチン
  • カリウム(K)
  • リン(P)
  • マンガン(Mn)
  • クロム(Cr)
 
何度も言いますが、これは「含まれていないもの」です。しっかりとそこは意識して覚えましょう。炭水化物=「炭水化物+食物繊維」で、食物繊維を含むこと、また、脂質=「飽和脂肪酸+n-3系脂肪酸+n-6系脂肪酸」で、脂質の飽和・不飽和脂肪酸も含んでいることにも注意しましょう。

2.推奨量

ほとんどの人(98%)が必要量を満たす量です。なんと、推定平均必要量とほぼ同じです!ナトリウムが多いだけです。ということで同じゴロを使います。

設定のない!項目: 「推奨されない!短小デックでパンツビオーン、カリ真っ黒な!」

  • 炭水化物(食物繊維含む)
  • 脂質(飽和脂肪酸、n-3,n-6系脂肪酸含む)
  • ビタミンD, E, K
  • パントテン酸
  • ビオチン
  • カリウム(K)
  • リン(P)
  • マンガン(Mn)
  • クロム(Cr)
  • ナトリウム(推定平均必要量と違うのはNaだけ!)

何度も言います笑、これは「含まれていないもの」です。また、炭水化物=「炭水化物+食物繊維」で、食物繊維を含むこと、また、脂質=「飽和脂肪酸+n-3系脂肪酸+n-6系脂肪酸」で、脂質の飽和・不飽和脂肪酸も含んでいることにも注意しましょう。ナトリウムの有無だけが、推定平均必要量と違うところです。

3.目安量

推定平均必要量(50%の人が満たす)も推奨量(98%の人が満たす)もどちらも科学的根拠を得る論文がないものについて、とりあえず定めた、あくまで目安の量です。こちらは、設定されている項目のほうが少ないので、設定されているものでゴロを作ります、、、と思ったところあることに気が付きました。

推奨量、推定平均必要量と比べて、驚いたのですが、なんと「ビタミン」と「ミネラル」に限ると、逆の関係になっています。相補的な関係と言うんでしょうか。つまり、
「推定平均必要量」+「目安量」=「ビタミン、ミネラルの全項目」
 の関係が成り立ちます。ということで、推定平均必要量のゴロをモディファイしていきます。

設定のある項目: 「目安箱ある、さむらいデックがパンツビオーン、カリ真っ黒」

  • n-3、n-6系脂肪酸
  • ビタミンD, E, K
  • パントテン酸
  • ビオチン
  • カリウム(K)
  • リン(PO34-)
  • マンガン(Mn)
  • クロム(Cr)

 こちらは、1,2と違って、設定されている項目ですので間違わないようにしましょう。ここだけは大きく注意です。以下の図のようにボスの推定平均必要量とは項目が相補的なっていることを理解しましょう。

スクリーンショット 2016 10 09 14 28 06 03

4.耐容上限量

とりすぎ注意なものたち。ミネラルとビタミンに対してのみ定められている。ミネラルはほぼすべて、ビタミンは6つ。ということで、変則的なんですが、ミネラルは、設定のないもの、ビタミンは設定のあるものでゴロを作っております。

「太陽でミネラル満タン!でも中真っ黒! えー?ビタミンビームがでないよう!」

  • 耐用上限量
  • ミネラルはほぼ全部だがNa、K、Cr(クロム)のみ除く。
  • ビタミンA
  • B6
  • D
  • E
  • ナイアシン(ビタミンB3)
  • 葉酸(ビタミンM)

Na(高血圧)、K(心臓とまる)で取りすぎやばそうなんですが、こちらには入っていないのが意外です。「中真っ黒」の部分、「な・か」は「Na・K」ですよ、「Na・Ca」ではないので、注意です。NaもKも目標量で指定されているので、耐用上限量に入っていません。ここはゴロを使うときの要注意ポイントです。

5.目標量(目標量はグラフに表せない)

「生活習慣病をなくす目標」

目標量=生活習慣病予防のための値です。なので、タンパク質、炭水化物、脂肪(飽和脂肪酸のみ)とNa,Kにのみ定められている。(2010年版では、脂肪は全部だった。コレステロールとか飽和脂肪酸とか、、、それらは2015では省かれています。コレステロールが悪い悪いっていわれてきたんですが、その根拠がちょっと怪しいんじゃないかって証明されてきたんですね。卵を一日一個までみたいなこといわれていましたけど、それは嘘なんじゃ?となってきているということです。

5.目標量で設定のある項目 =「三大栄養素とNa、K」

  • 炭水化物=「炭水化物+食物繊維
  • タンパク質=「タンパク質
  • 脂質=「飽和脂肪酸+n-3系脂肪酸+n-6系脂肪酸」だが、n-3とn-6のみ目標量が定められてない。
  • ミネラル=「Na、K」のみ。どちらも循環器系(心臓や血圧)にかかわる重要なミネラルですね。ちなみにNa,Kともに耐用上限量で定められていない!ので、こういうところでも釘打っておくと、後々思い出すときに思い出しやすいです。
  • 3大栄養素については、単純に量が指定されているわけではなく、3つのバランスが指定されています。つまり、炭水化物:50~60%、脂質:20〜30%、タンパク質:13〜20%というように、総エネルギーに占める割合はこのバランスがベストですよーと、指定されています。

目標量に関しては、クソゴロ様( https://goo.gl/qs1ohC )のゴロもありますので、こちらで紹介しておきますねー

目標量 「目標はナカタ、平和の使節!繊細なバランス。」

  • ナトリウム
  • カリウム
  • タンパク質、炭水化物
  • 飽和脂肪酸
  • 脂質
  • 食物繊維
  • エネルギー産生栄養素バランス

または、このようなシンプルなゴロも覚えやすいかもです。

目標量
「したたかなしほ」
  • 脂質
  • 炭水化物
  • タンパク質
  • カリウム
  • ナトリウム
  • 食物繊維
  • 飽和脂肪酸

最後、食塩(Na)について

  • 年々減少傾向だが、日本人はWHOの基準5g以下の倍以上を食べている
  • 健康日本21(第二次):8g(男女共通)
  • 食事摂取基準:男8g、女7g
  • 推定平均必要量目標量のみ設定されている
  • とりすぎで高血圧なりそうですが、耐容上限量には設定されていない!(ミネラルで設定されていないのはNa,K,クロムのみ)
 
1.推定平均必要量に関しては、上で紹介したような「含まない」もので覚えるのがややこしい人には、以下のようなゴロでもよいかもです。
1.推定平均必要量
「ABCつづかない!タンパクな仲間ぎょーさん!鉄道でセレブにようあえん!」
  • ビタミンA
  • ビタミンB1,B2,B6,B12
  • ビタミンC
  • ナイアシン
  • タンパク質
  • ナトリウム
  • カルシウム
  • マグネシウム
 

今回は以上です。下品なものばかりで毎度のことすいません…素敵な紳士・淑女のみなさんは、より清らかで素敵なゴロを作ってくださいねー。

【衛生学・口腔保健学・社会歯科学・その他法律系】のお薦めの参考書

 

1.公衆衛生がみえる ★★★

医科では有名な「病気がみえる」シリーズの「公衆衛生」の本です。医科系の本は、全国で勉強している人の数も関わっている人も多いので、参考書なども質の高いものが多いです。公衆衛生、衛生学分野ではおそらくもっとも多くの学生によまれている本の1つでしょう。社会保障、医療保険、介護保険、感染症、食品系、疫学、医療法、健康増進法、廃棄物、環境問題、すべてこの一冊で片がつくと思います!

何より図やイラストがわかりやすいです。社会保障制度や国家予算、介護制度など結構覚えること多く、複雑で頭がこんがらがってしまうところこの本では、図や割りきった説明でとりあえずの要点を理解することが出来ます。一から読み進めるのではなく「あれってどんな法律だっけ?」みたいな時に辞書的に開いて使っています。

まずこの本にのっているものはこちらで勉強して、歯科系に特化した口腔清掃指標だったり、フッ化物だったりは載っていないので、そのあたりはは授業プリントや正書で補って使っています。

 

2.「加藤の国試合格ノート 3.衛生」★★★

昔「衛生の達人」として販売されていたものです。加藤先生が麻布デンタルスクールに移ったタイミングで、麻布のテキストとして販売されるようになりました。加藤先生の本のシリーズは4冊あるのですが、こちらの衛生がバイブル的で秀逸です。 毎年すぐに売り切れてしまうので、まずは予約注文が始まったら予約をかけておきましょう。衛生学や口腔保健まわりは法律や社会情勢の変化とともに毎年覚える内容が変わってきます。常に最新のものを手元において参照するようにする必要があります。

http://www.azabu-dental.co.jp/category/NOTE/

要支援、要介護になった原因

要支援、要介護になった原因(H26国民生活基礎調査=基幹統計より)

要支援
要介護
1位
関節疾患
脳血管障害
2位
高齢による衰弱
認知症
3位
脳血管障害
高齢による衰弱
4位
骨折・転倒
骨折・転倒

産業歯科保健

よくわからないけど、調べる気にもならない単語、をおいかけることは重要です。
今回はこの問題。

104C-60

産業歯科保健で正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. THPは 労働者の健康保持増進を目的としている。
  2. 職業性の歯の酸蝕症治療は健康保険の対象となる。
  3. 産業医学基礎研修を受講しなければ産業歯科医になれない。
  4. 特殊健康診断を行った歯科医師が業務上疾病の認定を行う。
  5. 歯科医師による特殊健康診断は年に1回行うことが定められている。

正答 1

 

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選定療養とは?、と参考書の話

今回はこの問題です。

国民医療費に含まれるのはどれか。1つ選べ。

a 定期検診
b 訪問診療
c 選定療養
d 予防接種
e 居宅療法管理指導

正答 b

 

答えは bです。正解する人が多いと思います。
ただ、国家試験の勉強の鉄則「他の選択肢についてすべて説明できるか」というのを確認していきましょう。

 

病気じゃないのは国民医療費に含まれない。

a 定期検診
d 予防接種

上の選択肢2つ、いずれも病気ではないので、医療保険に含まれません。
医療保険は病気の人のために使われるものです。
上記は基本的には健康な人が受けます。

でも、実際に健康診断に私たちはお金を払っていません。
市や県や税金で別途払ってくれています。だからタダで受けれたりするのです。
医療保険で集めたお金からは出していませんよ、ということで、
国民医療費には含まれないのです。

居宅療養管理指導は重要

eの居宅療養管理指導は介護保険で支払われます。
歯科医が訪問診療して、義歯の調整をしたとして、全く同じ作業でも、
その患者さんのいる場所などの条件によって、
「医療保険」として請求するのか、「介護保険」として請求するのか変わってきます。
特別養護老人ホームとかで義歯調整すれば、介護保険として請求しますが、
介護保険受けていない、比較的元気な老人の家で義歯調整すれば、医療保険として請求出さなければいけません。

 

選定療養?なんだっけ…

私は、最初にこの問題解いた時に「選定療養」がうまくイメージできませんでした。
どこかで聞いたことあるんだけど、それがどんなものかうまくヒトに説明できる状態ではありませんでした。
こういう項目を1つずつ理解して、なくしていくことが勉強の鉄則です。
そしてこれをなるだけ効率的に行うための方法を洗練しておく必要があります。

 

調べる方法はたくさんある。

  • 過去問集の解説を読む
  • ウェブで検索
  • 教科書を読む
  • 参考書を読む
  • 友達にきく
  • 先生に聞きに行く

 

調べる方法は、たくさんあると思います。簡単に上げただけでも上にあげたものがあります。
選定療法、調べましたが、僕は過去問集でもなんとなくもやっとしかわからず、
ウェブも時間がかかった割によくわからず、
教科書も堅苦しく書いてあってよくイメージつかめませんでした。
結局、参考書をひらいて、この説明を読んで一発で理解できました。

公衆衛生がみえる2016-2017 医療情報科学研究所 (編集) より抜粋

このイラストわかりやすいですよね。イラストと一緒に載っている説明文もわかりやすかったです。
選定療養は、簡単に言うと、
禁止されている「混合診療(保険治療と自費治療を一緒にやること)」を例外的に公式に認める制度です。
歯科でいえば、「金属床義歯」は「前歯部のセラミック」などが選定療法に入っています。
本当なら、混合診療がダメなので、金属床義歯つくるときは、
印象とるのや、個人トレー作るのも全部、自費で10割払わなければいけないんですが、
選定療養を使うと、保険の部分は、3割負担で良くて、
最後の金属床の材料費と技工分だけ上乗せで支払う形でいいですよ、という風になります。
これで高度な医療が受けやすくなりますよね。
なぜ、そもそも混合診療がだめなのか、という疑問も生まれてきます。
これはまた複雑なテーマですので、別の機会に解説しようと思います。
でもとにかく、現在のルールでは、医科も歯科も医療保険を使う以上、基本的には、医療保険で認められている方法でしか治療してはいけない決まりになっています。

 

その他の選定療法の項目

  • 時間外診療の上乗せ分
  • 大病院での未紹介患者の初診、上乗せ分
  • 180日を超える入院
  • 前歯部の材料差額(セラミックとか使える)
  • 小児う蝕治療後の継続管理

 

他には「評価療養」もある

そして、「選定療養」とならんで「評価療養」というのもあります。
「評価療養」というのは、簡単に言うと、
「今、先進医療でまた保険に追加できないけど、将来保険に導入できるかどうか」を
評価するための項目です。見込みのある先進医療のお試し期間みたいな。
先進医療にも、エセ科学的な効果ないものとか、
かなり有力だけどまだコストかかりすぎたり症例少なくて、わかんないものまで
様々にありますよね。
そのうち有力な先進医療を、将来、保険に加えるかどうか評価するために
自費ですが、混合診療でもって受けやすくしているものがそれにあたります。
これで成果がでる、とエビデンスが証明されれば、
晴れて、その治療法は保険診療で使用してよい治療法になります。

この「選定療養」「評価療養」の2つが、混合診療の壁を公式に超えさえてくれる、
国の助け舟になります。
「保険外併用療養費」という制度の名前が付けれられています。

 

参考書は効率が良い

ネットで検索しても、上記のような理解には達せれると思います。
ただネットではその検索する母集団が大きすぎて、いらない情報が沢山ひっかかります。
厚労省が出してる理解が難しい硬すぎる文章だったり、
一般のヒトが勝手に間違っていること書いてある文章だったり、
玉石混交で、選別に時間がかかるのと、探すのに時間がかかって、
効率が悪いです。
その都度、先生に聞きにいければそれが一番よいですが、
それも時間がかかります。
また、実践やニューテキの解説はかなり局所的な説明というか、
その前後の話やその背景の全体的な話が載っていません。
そして何より写真やイラストが少ないです。
わかいりやすいビジュアルのイメージは理解と知識の定着の上では非常に重要な要素です。

わからないときに、ぱっと開いてきちんと説明してもらえる本を
手元においておけることが時間の短縮=勉強の効率化に繋がります。
今回は、この1つの事柄だけですが、
これから勉強する上ででてくるわからない言葉、現象に対して
毎回、時間かかり効率悪くなると、それでどれだけの差がつくか簡単に想像できると思います。

 

お金で解決しましょう。

いま、知識が足りない、そして時間がない、そして、それほど頭が良くない。
こういう状況では、とりあえず目の前のこと一生懸命やるしか無いのですが、
ただがむしゃらに、実践とニューテキだけでやってても、
ライバルには負ける可能性が高くなると思います。
僕は、教科書をガシガシ読める頭を持っていないので、わかりやすい本を常に探し求めてきました。

乾燥機付きの洗濯機あったら、家事の効率があがって、
文明の利器が無い時よりも、暇な時間が増えるじゃないですか?
それで余暇を持て余しているが現代人というものです。
それと一緒で、国家試験的には、知識と時間は、お金で買えるんです。
もちろん、国立大学で超頭いい人たちは、わかりずらい教科書もガンガン読み進められて、
自分で頭のなかに正しいイメージを作っていくことができるでしょう。
もし、そうでない場合、お金で追いつくことも試してみるのも全然ありな話です。
だって、落ちてしまったら、予備校代200万かかるんですよ?
50万ぐらい参考書買いまくって、効率上げて受かるんだったら安くないですか?
図書館で参考書開きまくる、とか一度試してみるのも価値があるかもしれません。

 

参考書は全部読まなくていい

私は多分、数十冊ぐらいは、参考書かってますが、
結構読むものでも本の3割ぐらいしか読んでいません。
全部、最初から最後まで読んだものは数冊ぐらいでしょうか。
おそらくほとんどは、1割も読んでいません。
でも全然いいんです。
ある項目について、わかりやすい写真1枚、イラスト1枚がみられたら、
それで数千円ぶんの価値があったなーと思います。
それで知識になってくれるんだったら、全然安いと考えます。
だってそうですよね、国試に受かるための知識が素早く手に入るわけです。
しかもその知識は一生、歯科医として使っていけるものです。
ある先生は「1行でも読みたい箇所があったらその本を買うべきだ」といっていました。
確かにそうだなーと、それを聞いた時、強く頷いてしまいました。

良質な参考書あると、「あれなんだっけ?」というときに、
最速で、最良のわかりやすい説明を手に入れることができます。

実践の解説だけではダメなんです。
予備校の過去問用参考書は、「局所的で点的な知識」の形であるのに対して、
教科書や一般の参考書は「線的で、有機的な知識の複合体」として理解が深まります。
定着も深くなりますし、読んでいる間に重要なその周辺知識も頭に触れさせることになります。
国家試験、そういう部分が出題されるじゃないですか?
ヤマ中のヤマ、といわれる一軍知識の脇に控える二軍みたいな、ちょっと重要な項目。
本を開くということはそういう情報を強制的に浴びせられるということになります。
そういうところで差がつくと思います。
それでも、端から端まで読む必要はないんです。

 

衛生学お薦めの2冊

おそらく、衛生学、社会歯科関連でいうと皆さんは
医歯薬出版の「衛生学・公衆衛生学」「新予防歯科学」は持っていると思います。
読んでいてもわかりずらいと、個人的には感じました。
わかるところはわかりますが、説明下手なところは何言ってるかさっぱり頭に入ってきません。
そんな僕が、効率的にまとめているお薦めの2冊を紹介します。

 


一冊目は、医師国家試験用の衛生学の参考書です。
この「見える」シリーズは、医科系の科目ほとんど全部出されていて、
医学部生ならほとんどの人がお世話になっている人気シリーズです。
購入する人も多いので、それだけ予算が付いているのかわかりませんが、質が高いです。
特に、イラストやまとめがわかりやすいです。
歯科系の内容は確かにあまりないですが、
衛生学、社会歯科学の殆どは医科と共通しているので、かなりためになります。

 


DESの参考書なんですが、こちらもおすすめです。
辞書的につかえます。
歯科医師法ってどんなんだっけ?医療法って?というときにコンパクトにまとめてくれています。
過去にでたところの列挙ではなく、
予備校参考書にはめずらしく周辺のものも割と載っているので、結構重宝します。
これ読んで大きな理解を得た後に、詳細のわからないところを教科書読む流れが多いです。

 

ちょっと話がズレ過ぎてしまいました、、、今回は以上です。

 

口唇裂口蓋裂について

 

口唇裂口蓋裂の発生頻度

 

1/500(0.2%)

 

性差

  • 裂(男1:女1)
  • 口蓋裂(男2:女3)
  • 唇顎口蓋裂(男3:女2)

 

治療と手術の時期

0才〜 Hotz床
0.5才 口唇形成術(三角弁法など)
1.5才 口蓋形成術(Push Back法など)
9才  犬歯部への骨移植
18才  顎矯正手術(SSRO、LeFort1型など)

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「普通石けんと逆性石けん」は「シャンプーとリンス」の関係

石けんには2種類ありますね、普通石けんと逆性石けんです。
後者は消毒剤として、歯科医師国家試験的にはきちんとどの微生物に有効なのか、粘膜に使えるのか、など記憶して置かなければなりません。

ただ、覚えるのではなく、それぞれどんな特徴を持ったものなのか、簡単に知っておくと記憶の定着が良いです。

「普通石けんと逆性石けん」は「シャンプーとリンス」の関係

普通石けん=陰イオン界面活性剤

一般的に石けんと言えば、油脂から作られた
界面活性剤(主に脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウム)で
油汚れを落としたり、細菌の細胞膜を破壊したりする。
洗浄力が強い!けど殺菌力はすごく弱い。
シャンプーで洗うと、汚れが落ちるが、
髪の毛が陰イオンに帯電するので、ごわついたりする
そこで逆性石けん(リンス)を使うと、陽イオンにより、
中和できてサラサラになる。

逆性石けん=陽イオン界面活性剤

逆性石鹸は界面活性作用が低いため、洗浄力では劣るものの、強力な殺菌作用を持つ。
細菌表面は陰イオンにチャージしてるので、逆性石けん(陽イオン)がくっついて殺菌できる。
しかもその殺菌能力に持続性がある。
殺菌力は強力だが、洗浄力がないので、汚れを落とすことはできない。

 

覚えるべきこと

 

逆性石けん

塩化ベンゼトニウム
=ヂアミトール、ネオステリングリーン(粘膜OK

 

また、似たものとして、同レベルの消毒薬にクロルヘキシジンもありましたね。
こちらは粘膜使用がダメなので、きちんと違いを把握しておきましょう。
商品名と一緒に覚えておくと、実習でやっていたことと紐付けられ感覚的に理解できます。

グルコン酸クロルヘキシジン=CHX

=コンクール、マスキン(含嗽のみOK日本では粘膜NG、歯周ポケット消毒NG)

感染症の分類(1類〜5類)覚え方、ゴロ

感染症法

1類=えらくまともなペット

  • エボラ
  • ラッサ熱
  • クリミア・ゴンゴ出血熱
  • マールブルグ病
  • 痘瘡
  • 南米出血熱
  • ペスト

 

2類=じさぽけした鳥

  • ジフテリア
  • SARS
  • ポリオ(急性灰白髄炎)
  • 結核
  • 重症急性呼吸器症候群(SARS)/ 中東呼吸器症候群(MERS)
  • 鳥インフルエンザ

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