Streptococcusとα、β、γ溶血についてまとめました。
1.α溶血=不完全溶血→緑の溶血環=Feが酸化した色
- S.sanguinis=縁上プラーク中で一番多い、水溶性グルカン=デキストラン(α1,6結合)を産生、mitis菌属
- S.salivarius=唾液中で一番多い+プラーク中にはいない、水溶性フルクタン=レバン(β2,6結合)を産生
2.β溶血=完全溶血→透明の溶血環
- S.Pyogenes=A群β溶血連鎖球菌=化膿レンサ球菌
S.pyogenesの特徴
- 菌表面のリポタイコ酸:上皮付着性
- 菌表面のMタンパク:抗食菌作用
- 溶血毒(ヘモリジン):ストレプトリジンOとS(ASO試験はこれに対する抗体を測定する)
- ストレプトキナーゼ:フィブリンを溶解(プラスミノーゲン→プラスミンの反応起こす酵素)→病巣拡大!
- DNase:DNA分解酵素
- ヒアルロニダーゼ
- Dick毒素:猩紅熱の原因の外毒素。急性咽頭炎+全身に紅斑、いちご舌
- 化膿性細菌:S.aureusと並んで、2大 化膿性球菌
- 急性糸球体腎炎、リウマチ熱など急性感染症の続発症を起こす
3.γ溶血=溶血なし
- S.mutans=細胞壁の抗原(c,e,f,k)
- S.sobrinus=細胞壁の抗原(d,g)
いずれもミュータンスレンサ球菌=MSB培地で単離可能
不溶性グルカン=ムタン(α1,3結合)を産生
めっちゃ凶暴な感じのミュータンスレンサ球菌たちが、溶血性では一番おとなしい、って結構意外ですよね。。。。