今回は、まずこの問題を解いてみましょう。
103C37
線量の単位でGyはどれか。1つ選べ。a 空気中の電離による電荷の量
b 物質が吸収したエネルギー量
c 吸収線量と放射線荷重係数の積
d 単位時間あたりの放射線壊変の回数
e 組織等価線量と組織荷重係数の積の総和正答 b
しっかりと単位とその意味を覚えなければなりません。ココらへんは衛生とか口腔保健みたいに何度も忘れて覚えて、を繰り返す運命にあります。しかもでるなら必修なので、確実に覚えましょう。ということで、ゴロを紹介です。
放射線の単位のゴロ
「EVA、家族運動の方へ。クールな家電ショウ!グレイが九州を通過し、熱狂!どうか事故らないよう、シートベルトをしてください。」
- EVA(eV)家族運動の(電圧による加速運動)の方へ(放射線エネルギー)
- クール(C/kg=クーロン)な家電(空気中の電離による電荷の量)ショウ(照射線量)!
- グレイ(Gy)が九州(吸収線量)を通過し、熱狂(熱量)!
- どうか(等価線量)事故(実効線量)らないよう、シートベルト(シーベルト)をしてください。
他に、
- 放射能=Bq
はゴロなしでもわかりますね。
放射線の単位、まとめ。
- 放射能(Bq):1秒間に何回放射線を出すか=壊変するか
- 照射線量(C/kg):空気中で電離によって生成した電荷の量(途中の空気をどれだけイオン化したか?)
- 放射線のエネルギー(eV):電子が1Vの電圧で加速されて得る運動エネルギー
- 吸収線量(Gy):放射線の通過で物質が吸収した熱量(J/kg)
- 等価線量(Sv):等価線量=吸収線量Gy ✕ 放射線荷重係数(x線=1、中性子線=20など)→Gyへ、影響の重み付けをする
- 実効線量(Sv): 実効線量=等価線量 ✕ 組織荷重係数(組織による影響の受けやすさをさらに重み付け。骨髄は最強に影響受ける・神経はほぼ影響なし、というのを数値的に表現)
5.等価線量(Sv)=吸収線量(Gy)✕ 放射線荷重係数(x線=1,γ線=1, 中性子線=20など)6.実効線量(Sv)=等価線量(Sv) ✕ 組織荷重係数(骨髄の影響最強)6.実効線量=吸収線量 ✕ 放射線荷重係数 ✕ 組織荷重係数
最後に練習問題を解いてみましょう。
練習問題1
線量の単位でeVはどれか。1つ選べ。a 空気中の電離による電荷の量
b 物質が吸収したエネルギー量
c 吸収線量と放射線荷重係数の積
d 単位時間あたりの放射線壊変の回数
e 電子が1Vの電圧で加速されて得る運動エネルギー正答 e
練習問題2
次のうち、照射線量を示すのはどれか。1つ選べ。a 空気中の電離による電荷の量
b 物質が吸収したエネルギー量
c 吸収線量と放射線荷重係数の積
d 単位時間あたりの放射線壊変の回数
e 電子が1Vの電圧で加速されて得る運動エネルギー正答 b
問題は解けましたでしょうか?この単位の問題、結構深くまでやらないと確実に正解するところまでいけないことに気づかれると思います。一度ガッツリ覚えてしまえばその後は割と簡単に思い出せるので、がんばっていきましょう!今回は以上です。