唾液の大きな物語
唾液の成分やら分泌量やら、いろいろ暗記系になってしまいますが、大きな原則を知っておくと記憶する量を減らせます。物語にすることで、流れで勝手にでてくるようになります。
その大原則とは、、、
「唾液を分泌するときに、味物質を沢山溶かせるよう、サラサラな液体になるよう、唾液内のイオンを調整している」
原唾液=等張性 → 唾液(低張性)
ということです。
ATPパワーを使ってNaCl(塩)やHCO3-を沢山再吸収して、サラサラにしています。
主な原動力は血管側にある 3Na+/2K+ ポンプ(ナトカリポンプ)です。
このポンプがイオン濃度差を能動的に作り出して、イオンの移動がカスケード的に流れていきます。
これが盛んなのは唾液腺の導管でも、ミトコンドリアが沢山ならんで線のようにみえる「線条部導管」です。
唾液の浸透圧(味物質溶かすためにサラサラになる)
- 唾液<血漿
刺激時の唾液
再吸収が遅れるイオン達(多くなる)
- NaCl
- HCO3-
変化がないイオン
- K+
一番働き者の唾液腺は?
あとは、唾液腺のパフォーマンスを聞かれますね。
舌下腺が一番劣等生です。顎下腺と耳下腺はときによって1位が変わります。
基本的には顎下腺が一番の働き者なのですが、刺激時になると、耳下腺がかなり頑張ってきます。
イメージとして、耳下腺は緊急時の貯水タンクのようなもので、
刺激時にぐわっと栓をあけて大量に漿液性のサラサラの唾液をだしてくれます。
唾液の分泌
- 安静時=顎下腺が多い(平常時は貯水タンク使わず)
- 刺激時=耳下腺が多い(ピンチの時に屋上の貯水タンクから水を引いてくる感じ)
安静時の順位
- 顎下腺(70%)
- 耳下腺(30%)
- 舌下腺(5%)他は小唾液腺
刺激時の順位
- 耳下腺(50%)
- 顎下腺(40%)
- 舌下腺(5%)他は小唾液腺